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正しいステロイド治療法

 ステロイド外用剤の使用量を減らすコツは?
【問】 ステロイド外用剤を使い乍ら、ステロイド外用剤の使用量を減らすコツは何でしょう?
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【答】 「使う必要が生じた時は、躊躇わずケチらず十分な強さの薬 を必要十分な量、直ちに使用する」です。

 私もついついしてしまう失敗なのですが、ステロイド外用剤の使用量を減らしていて痒くなると、すみ やかにステロイド外用剤で消炎すべきなのに我慢してしまうことがあります。
 その多くは、痒くなった時刻が夕方頃であったために、「今塗っても風呂で洗い落としてしまう。  勿 体無いから効率の良い湯上りに塗ろう」などと考えてしまうからです。
 しかし、個人差はありますが多くの場合、風呂で体が温まるとアトピー性皮膚炎が一時的に悪化しま す。
 ですので、風呂に入る前など、これから一時的に悪化すると分って いる時こそ、一番消炎しておかなければならない時間なのです。
 風呂に入る前に発疹が活発化していると、湯上り後に死にたくなるほどの痒みに襲われてしまいま す。(※注1)
 「ステロイド外用剤の使用は1日1回湯上りに」と指示する医者も少なくありませんが、ステロイド外用 剤は変な制限を設けないで、必要な時に必要十分な量を使用するように心掛けましょう。
 とはいえ、徒に使用量を増やすことは、ステロイド外用剤が効く薬であるが故に避けるべきです。 で すので、ナニが何でも痒ければ直ぐステロイド外用剤というだけではなく、クロタミトン(=麻酔剤)やジ フェンヒドラミン(=抗ヒスタミン剤)を用いた鎮痒剤も併せて使って下さい。 個人的な感想ですが、皮 膚科で処方される鎮痒剤よりも、民生薬の痒み止めの方が効き目が強いように思います。 特に冬場 の乾燥からくる掻痒感対策として売られている【痒み止めスプレー】(※注2)は、掻き傷が在れば酷く 沁みますが、痒み止めパワーは強烈です。

※注1:体が温まると痒くなる人は、ヌル過ぎるくらいヌルいお湯・・・というか体温と変わらない程度の温度の“水”に浸かるよう にしましょう。 冬場は風邪を引きかねないので、38℃くらいあった方が良いと思いますが、夏は少し暖かい程度の水でOKで す。

※注2:私が愛用しているのは、ロート製薬の【メンソレータムADかゆみ止めスプレー】。 久光製薬からも似た商品が 【HISAMITSUかゆみ止めスプレー】という商品名で販売されています。 久光製薬の方が若干マイルドな刺激なので、掻き傷 がある場合には【HISAMITSUかゆみ止めスプレー】の方が適しているかも。





 また、「ステロイド外用剤を3〜4日間使用して後、3〜4日間使用しない」に固執するのも良くありま せん。
 たしかにステロイド外用剤を連用し続けると「慣れ」が生じて薬の効きが落ちてきます。
 しかし、まだ活発な発疹が残っているのにステロイド外用剤の使用を中断するのは、脱ステロイドと同 じ行為で大変危険です。
 発疹が十分に消炎するまで、1週間でも2週間でも十分な強さのステロイド外用剤を連用して下さい。
 十分に消炎できれば、確信を持って間を空ける事ができます。
 ステロイド外用剤を1日使用しなかっただけで痒みがぶり返す時は、我慢しないですみやかにステロ イド外用剤を再使用する事。
 これを守って下さい。
 さもないと、3〜4日分良くなって3〜4日分悪くなることを繰り返すだけです。
 しかも、良くなるよりも悪くなる方が早いですから、徐々に症状が進行してしまうでしょうでしょう。
 たしかに「ステロイド外用剤を3〜4日間使用して後、3〜4日間使用しない」のサイクルはアトピー治 療の第一歩ですが、そのサイクルに乗ったからと言って直ぐに快方に向かうと決まっている訳ではあり ません。
 慢性疾患なのですから、気長に病気と付き合って行くしかないのです。
 上手く行けば著しく症状が緩和する人も少なくないのですから、慢性疾患の中では軽い病気なのだと 考えて長期戦略で挑みましょう。
 ゆめゆめ一足飛びに治してしまおうなどと考えない事です。
 なお、プロトピック軟膏の使用に支障が無いのであれば、「3〜4日間ステロイド外用剤を使用した 後、3〜4日間プロトピック軟膏を使用する」というサイクルもアリです。
 これなら、活発な発疹が残っていても、「ステロイド外用剤を使用しない3〜4日間」を容易に作る事が できます。
 十分に強いステロイド外用剤を使っているにも拘わらず、活発な発疹が残っていて、ステロイド外用 剤の使用を1日たりとも中断できないのでしたら、(16歳未満不可ですが)医者に相談してみて下さ い。
 きっと日々の生活が劇的に楽になりますよ。



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