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正しいステロイド治療法

ステロイド外用薬の正しい塗り方

 メールを頂戴しました。
 当サイトに対する感想に加えて「ステロイド外用薬の正しい塗り方を教えて欲しい」との希望が記され ていました。

 ステロイド外用薬の正しい塗り方は、高尾病院理事長 江部 康二 氏がアトピー・ネットワーク・リボー にて【ステロイドの上手なぬりかた・やめかた】という本を発行しておられます。
 送金手数料を含めても1000円以内で買えますので、是非そちらをお求め下さい。
 (高雄病院内の売店に置いてますので、近くの方は直接お求め下さい)


 ◆ステロイドの上手なぬりかた・やめかた
 http://www.big.or.jp/~reborn/magazine01.html




 個人的にアドバイスさせていただくなら(微妙に医師法違反ですが)、

 ・ 摺り込まない
  ステロイド外用剤を塗る際に、掌や指先で患部をゴシゴシと扱いてクスリを擦り込んでしまいがち
  ですが、そのような塗り方をすると掻きながらクスリを塗っていることになります。
  喩えるなら、火に油を注ぎながら消火活動をするようなモノです。
  ステロイド外用剤は、指で油絵を描くように厚く塗り塗りしましょう。
  指先にワセリンのヌルヌルした感触が残っている内に塗り終わります。


 ・ 休薬するために投薬する
  体質差が大きいので、慣れの生じ難い人は幾ら連用しても慣れが生じませんが、
  私のような人は同じ部位にステロイド外用剤を連用すると容易に慣れを生じて、効き目が落ちて
  しまいます。
  このため、同じ部位にステロイド外用剤を連用すると、ステロイド外用剤を強いランクの物へ
  換えて行かなければ効きを維持することができなくなります。
  アトピー性皮膚炎の治療にステロイド外用剤を使うことの危険性は、
  概ねこの一点にありますので、逆にいえば、慣れの問題さえ解決できれば、
  ステロイド外用剤の使用は何も恐れることのない理想的な治療法です。

  では、どうすれば慣れの問題が解決できるのか。

  それは、適切な強さのステロイド外用剤を適切な頻度で適量を塗布し続けて、一旦完全に
  症状を沈静化させた(この状態を寛解という)上で、症状が再発するまでの間
  ステロイド外用剤の塗布を止め(=休薬)、症状が再発すれば、
  再び適切な強さのステロイド外用剤を適切な頻度で適量を塗布し続ける・・・これの繰り返しです。

 ※:同じ程度の症状であっても使用する部位によって適切なステロイド外用剤は異なります。 あくまで医師の指示に従って 使用するステロイド外用材を選択して下さい。


 ・ 自分のQuality of Lifeを決める
  上述の「休薬によって慣れを回避する」というのは、簡単なようで実は結構難しいのです。
  最大の難問は、如何に寛解を見極めるか?にあります。
  つまり、
  ・ 寛解していないのに寛解したと見做してしまった ⇒ 休薬後スグに再発するので休薬できない
  ・ とっくに寛解しているのにクスリを塗り続けた ⇒ 慣れを生じてしまう
  ということです。

  しかし、自分のアトピー性皮膚炎が「外観上綺麗な肌で居たい」なのか、あるいは、
  「外観上皮膚炎があっても痒みに苦しまなければイイや」なのかによって、
  「休薬によって慣れを回避する」その難度が大きく変わります。

  当然のことながら
  ・ 「外観上綺麗な肌で居たい」 = 高難度
  ・ 「外観上皮膚炎があっても痒みに苦しまなければイイや」 = 低難度
  です。

  ですから、(女性にあっては選び難い選択肢になると思いますが)
  まずは「外観上皮膚炎があっても痒みに苦しまなければイイや」という低難易度から
  「休薬によって慣れを回避する」という「クスリの使い方」を覚えて、徐々に高難度な
  「外観上綺麗な肌で居たい」へレベルアップしていくようにしましょう。
  いきなり、「外観上綺麗な肌で居たい」は結構大変ですから。

  (ちなみに私は、「外観上皮膚炎があっても痒みに苦しまなければイイや」のぬるま湯で結構
  満足してしまって、楽チンな休薬パターンで済ませています。 それじゃイカンのですけどね)



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