更新の際に構造を変える事があります。 構造を変えるとアドレスが一から再配分されますので
ブックマーク等でお気に入りのページに飛んだ際に、目的と違うページが表示されることがあります。
その場合は画面一番下の [ TOP ] からトップページへ移動して、トップページから
目的のページへ移動してください。 お手数ですがよろしくお願いいたします。


松●信者に告ぐ



     ここからの文章は、私のアトピー性皮膚炎を重篤化させ、あわや失明寸前という状況に
     追い込んだ某脱ステロイド推奨医院が、webサイト上で公開している
     「如何にステロイドが恐ろしい悪魔のクスリであり、脱ステロイドだけがアトピー性皮膚炎を治す
      唯一無二の手段である」
     という妄言を、極々基礎的な理科知識(義務教育レベル)を用いて論破するものです。

     当該サイトは、その医院で初診を受ける際に「インターネットは見られるのか?」と聞かれ、
     「はい」と答えた場合にメモが渡され、そこにアドレスが書かれています
     (「いいえ」と答えると、文章をプリントされた紙を渡される ← 有償かどうかは忘れました)。

     今となっては、幾ら「ステロイドを用いた通常の対症療法」に懐疑的になっていたとはいえ、
     こんなモンに騙された当時の私を、助走を付けてブン殴ってやりたい気持ちになります。

     冷静なら騙されない低次元な詐話ではありますが、脱ステロイドに惹かれつつある
     アトピー性皮膚炎患者にとって耐えがたい魅力を放つ文章なのです
     (素面になって読むとバカバカしい限りですが)。

     もし、ここを訪れた貴方の友人が、某医院のサイトに洗脳され掛かっているのを見つけたら
     優しく誘導してあげてください。
     そんな友人が居ない貴方は、「こんなもん信じるバカが居るのかよ」と m9(^Д^)プギャー! して
     頂いて結構です。

     - - では、すたーと! - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

 松●信者に告ぐ vol . 08
> とにかく日本においても何千万人ものアレルギーを引き起こす汚染環境を敵に回して、一人の人 間の免疫がそれを永遠に排除する戦いに勝つことは不可能なのです。 これを自然免疫麻痺、自然免 疫無活動、自然免疫寛容と言います。(このメカニズムを完全に解明すれば必ずノ−ベル賞をもらえる でしょう。)

・・・そのメカニズムを解明することは、太陽が冷たいというメカニズムを解明するのと同じくらい難しい と思いますよ。


> このようにして最後は戦いに負けて環境と共存して生き延びていかざるを得ないわけです。 この 禁断症状を乗り切らなければ絶対にアトピ−は治癒しません。 体は正直ですから正しい反応であるア レルギ−反応を抑制されたぶんだけ記憶し、自分の正常な免疫機能を取り戻す際にこの禁断症状が でるわけです。
 免疫は記憶のシステムであります。 一度かかった病気には二度とかからないために敵を記憶して おくというのが免疫、つまり疫(病気)から免れる(かからない)という意味です。 一方正しい免疫反応を 起こしているときに、無理やりその免疫反応を抑制されると、その分より一層強く敵を記憶して抑制が 取れたときに一挙に強いアレルギー反応、つまり禁断症状を起こしてしまうという側面が免疫にはある ようです。
(このことを証明すれば何か優れた賞が取れるでしょう。)

・・・この部分の記述に関しては何ともいえません。
 ただ、「このことを証明すれば何か優れた賞が取れるでしょう」と書いているくらいですから、当の本人 も良く判っていないようですし、また、「側面が免疫にはあるようです」という文面から判断して、あまり信 用の置ける統計も取っていないと思われます。


> しかしこの禁断症状を耐えきった人だけがアトピ−は完治する資格を得るわけであります。

・・・てゆーか、アトピー性皮膚炎の原疾患のない単なるステロイド皮膚症の患者でなければ、免疫抑制 治療を中断した途端に皮膚炎が石油コンビナートの火災のように燃え広がり重篤化してしまいます。  この際にはステロイド離脱も同時に起こりますから、これらに対して長期間耐え続けることは至難の業 です。


> アトピ−だけが完治するだけではありません。 ほかのすべてのアレルギ−であるアレルギー性鼻 炎、アレルギー性結膜炎、アレルギー性気管支喘息も同時にすべて治ってしまうことはすでに述べまし た。

・・・ひょっとして、「さらに体内でIgE抗体を一時的に産生したり使用することを抑制すると薬が切れたと きに必ず禁断症状(薬の効果が切れたときの症状)が出現し、IgE抗体がさらに増産され体内を駆け巡 り他のアレルギ−であるアレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アレルギー性気管支喘息をも引き 起こしてしまうこともあるわけです。 逆に言うと、私のアトピーの根治治療はIgE抗体を自然消滅させる わけですから、他の全てのアレルギーも完治してしまうのです。」ですか?
 それに対する反論は既に述べましたので割愛します。


> 同時に又この禁断症状を乗り切らせることが私の医者としての腕の見せ所となるのです。 

・・・「腕の見せ所」も何も、掻き傷の修復を早めることと、黄色ブドウ球菌を殺菌する以外何もしないん だと御自分で明言しておられますが。


> 従ってこの禁断症状を起こさせるのは正にステロイドホルモンや抗アレルギ−剤や抗ヒスタミン剤 であり、薬が作った病気、つまり医薬病や医原病と言える病気であります。 ステロイドや抗アレルギ− 剤、抗ヒスタミン剤さえなければ起こりえない禁断症状であります。

・・・ま、要するにこの出鱈目な結論へ誘導するために延々と述べてきたワケですな。


> (7)漢方とアレルギー(アトピー)
 現代のアトピー治療は全てアトピーの症状の根本である免疫活動を一時的に抑制するだけですから 永遠に治らないことは何度も述べました。

・・・何度も過ぎると思います。
 約3万文字にも届く超長文を初めて目にした時は驚かされましたが、こうやって検証してみると、同じ 文章が何度も何度も繰り返されています。 全く同じ部分の繰り返しを抑えただけで1万文字以下に減 らすことが出来ると思います。
 学生が卒論で、こんな書き方で枚数を稼いだら間違いなく却下されてしまいますよね。
 書いている本人も、こうも同じ内容を繰り返すことは苦痛だっただろうと思われます。 驚くことにコピ ー&ペーストではなく、いちいち書き起こしているみたいですからね。
 では、何故こんなに面倒臭いことをするのでしょうか。
 それは、これが洗脳の一方法だからです。
 人は権威的な文章に弱いものです。
 冷静に考えれば嘘以外の何者でもないような荒唐無稽な物語でも、信用の置けるメディアから発せら れると人は信用してしまいます。 かつてBBSで放送されたオーソンウェルズの宇宙戦争の朗読が良 い例ですね。
 アトピービジネスに共通して言えることは、メディアの使い方が非常に巧いということです。
 まず、必ず偉そうな肩書きのある人の文章が展開します。 その肩書きの多くは医学博士なのです が、漫画『医龍』でも分かる通り、日本の医学博士に権威などありません。
 医学博士でない場合には、架空の研究所の所長だったりします。
 その文章はホームページや書店で売られる単行本上で展開されます。
 この展開において重要なことは、金の匂いをさせないことです。
 某家庭内温泉治療のアトピービジネスも、単行本に温泉水の購入方法が載っていません。
 あくまで研究者が到達した全く新しい超効果的な治療方法であるということだけを滔々と述べるので す。
 そして、もう一つ重要なことは何度も繰り返すということです。
 どんなに理に適った理論であっても、旧来の常識から外れた理論に対して人は懐疑心を持って接し ます。
 それが同じ理論を2度3度繰り返す内に徐々に懐疑心のベールが外れ、人はその理論が旧知のも のであるかのような錯覚を覚えるのです。

 てゆーか、私もそれで騙されたんですけどね。


> 私が発見した治療法は、いかなる自然の免疫の働きは正しい反応ですから抑制しなくても、いず れこの正しい反応も無限に続かなく、自然と終結するので症状の後始末だけをすれば良いということで す。 アトピーの場合は体内から異物を皮膚から吐き出すときに傷ができ、その傷にブドウ球菌や連鎖 球菌が繁殖して、様々の症状が目に見えている症状になるわけですから、傷を治すことと菌を殺すこと だけが医者の仕事になるわけです。
この時に漢方の出番になります。 漢方煎剤や漢方浴剤は傷をすぐに治し、同時に細菌の繁殖も抑え ることができるのです。 症状の出るたびごとに、傷を治し菌を殺すことをIgE抗体が下降しきるまで繰り 返し行うわけです。 勿論、漢方は免疫を高めて早くIgE抗体を使い切るのに少しは貢献していることは 言うまでもありません。

・・・これは勿論、彼のトンデモ理論が正しいと言う前提に於いてのみ意味があります。


> 例えば、他のアレルギーの気管支喘息やアレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎や消化管アレ ルギーの場合も、漢方を飲めばたちどころに様々なアレルギーの症状を除去してくれます。

・・・は?
他のアレルギー疾患では、「漢方を飲めばたちどころに様々なアレルギーの症状を除去してくれ」るの に、アトピー性皮膚炎の症状は除去できないの?


> しかしどんなアレルギーの漢方治療の場合も抑制されていたIgE抗体は必ず上がっていきますか ら、免疫を抑制しているわけではありません。 にもかかわらず症状が楽になるという点が漢方の偉大 さであります。 ところが、この漢方を現代医学は科学することができないのです。 その理由は幾つか あります。 漢方薬の研究においては、現代科学の力では生薬成分が未だ完全には特定できなかった り(全ての成分を特定することは永遠に不可能でしょう。)、薬剤として常時一定の品質を保つことが難し いなどの問題がありすぎるからです。

・・・薬剤として常時一定の質が保てない(ワインの原料の葡萄と同じで、全く同じ生薬は二度と手に入 らない)のであれば、同じ薬であっても、いつ処方されたかによって効き目に大きな差が生じるのでは ありませんか?


> さらには個々の成分の相互作用を考えると、今盛んに話題となっている複雑系の分野に属する事 柄になり、さらに漢方の研究を難しくさせています。

・・・個々の成分が特定できるのであれば、成分の相互作用は西洋医学薬に於いて研究が進められて います。


> また漢方の経験処方は、必ず二つ以上の生薬から成り立っています。 従って漢方薬の効能は単 一の生薬の成分の効能によるものではなく、複数の生薬の成分の相加・相乗・相減作用に基づく効果 が発揮されていると考えられます。

・・・逆に言えば、漢方薬とは生薬の成分に対する科学的な裏付けがあって処方されるものではなく、長 い歴史の中から試行錯誤されて効く組み合わせ、効かない組み合わせが決定してきただけということ ですね。 さらにいえば、それらの組み合わせは、昔の人権という言葉も認識も無かった頃に、現代医 療の抗がん剤の臨床試験と同様に、半ば人体実験的に試行錯誤された組み合わせということでもあり ます。 種類、数、分量を考慮すれば、その組み合わせは無限にあるわけですから、試されたのはほ んの一握りであり、他の組み合わせの中にはひょっとすると激烈に効く組み合わせがあるかも知れま せん。 しかし、それは同時に思いも寄らない猛毒になる組み合わせも隠れているということです。
 もし、彼の言う通り、漢方を科学することができないのであれば、どのような効能がでるかは人体実 験してみなければ判りません。
 幸いにして効く組み合わせに遭遇すれば幸運ですが、症状を重篤化してしまう組み合わせに遭遇す れば不運です。 そんな人体実験を、患者の了承無く行うことはできません。
 ということは、漢方学に現在以上の進展は望めないことになってしまいます。


> 現代医学は単一の成分だけを用いるのが原則でありますが、

・・・おいおい。
 薬剤のマニュアル本を見れば一目瞭然、幾つもの成分がひとつの薬剤に含まれたものもあります。
 皮膚科用剤として発売されている薬剤でも、本に載っている「組成・剤形・容量」も欄に複数の成分が 書かれたものが沢山ありますよ。

> 漢方では単一の成分を用いるよりも複数の成分を併用することが、遥かに薬効を発揮でき、さらに は副作用も軽減できることが経験的に分かっているのです。

・・・てゆーか、化学的に分離させない限り単一の成分として生薬を使うことは、物理的に不可能ですよ ね。


> ここが現代西洋医学の要素還元主義的な薬の用い方とは異なり、漢方薬が複数の生薬を用いる 所以であります。 一方、現代医学は漢方の考え方とは違って、薬の相加・相乗・相減作用などをはな から認めようとしません。

・・・じゃぁ、薬剤のマニュアル本に載っている幾つもの成分、あれは何なのでしょうか?
 それに西洋医学の薬剤には組み合わせの禁忌があります。 それは、相乗効果の最たる例です。


> 認め始めると現代医学が成り立たなくなるためです。

・・・何故?
 何故「認め始めると現代医学が成り立たなくなる」の?


> 逆に西洋医学の薬は併用することによって副作用が出ることがしばしば問題になります。 このよ うな意味においても、漢方と西洋医学とは土俵が違うわけであります。

・・・はぁ?
 併用して副作用(それも非常に重篤な)の出る漢方薬の組み合わせはありますよ。
 漢方の薬も薬効成分があって効くのですから、材料に併用が危険な組み合わせが存在する点は、西 洋医学の薬と同じです。
 何も「漢方薬は魔法の薬」ってんじゃないんですから。


> 古来から病気の大部分は見かけ上炎症という症状で現れます。 この見かけ上の炎症を除去す れば結果として病気は治るということを、漢方を作った古代中国人は知っていました。 勿論、免疫や 抗体やウィルスや細菌などについては目に見えないものですから全く知らなかったわけですが、その代 わりにいかにして患者の症状を楽にしてあげようかと努力を注いだのです。 そしてまさにこの炎症か ら生じる症状を改善することの出来る草根皮を探し尽くしたわけです。 しかし炎症といってもいろいろ あります。 一番代表的な炎症は感染症によるものです。これについては細菌に対しては抗生物質に より一応根本的に征服されたと考えられています。( しかし最近の大腸菌によるO-157 騒ぎはまだまだ 細菌も手強い敵でありつづけているようです。)

・・・「細菌に対しては抗生物質により一応根本的に征服された」と考えているのは(素人も含めて)彼し かいないでしょう。 耐性菌という言葉を彼は聞いたことないのでしょうか?

 てゆーか、漢方薬が如何に優れているかという話の筋だったんとちゃうんかいな?
 抗生物質を褒めてどうする(笑)。


> つぎにウイルスでありますがエイズウイルスでわかりますようにエイズウィルスそのものを殺すのに まだまだ時間がかかるようです。

・・・これで説明した気になっているってのには感心しますね。
 エイズウイルスが退治し難いのは、核酸がRNAなので世代交代毎の変異が著しいからです。
 抗原抗体反応が戦闘体制を整えた時点で、敵の姿形が変わってしまい、攻撃対象を見失ってしまう のです。
 しかし、これってテレビの雑学番組でもやってる程度の知識なんですけど。
 まさか知らないってことはないと思うのですが、知っているのなら書いていますよね。
 たかだか「アトピーは放置したら治る」というだけの結論のために、こうしてダラダラと3万文字もの文 章を打つのですから、まさか百文字程度を割愛するとは考えられませんものね。


> いずれにしろ漢方は結果的に人間自身が固有に持っている免疫力を上げることで対応し、さらに 病人の症状だけをできるかぎり楽にしてあげようとした努力が漢方経験処方として私達に伝えられてき たのであります。
 ここであらためて私が考案した漢方煎剤が免疫を抑制しないことを詳しく証明しておきたいと
思います。 勿論いろいろと証明の仕方はありますが、言わば毎日毎日臨床免疫学をしていると言え る開業医の立場から一つの答えを出しておきます。

・・・患部を診ないで薬を処方し、質問されると怒鳴り散らすのが免疫臨床学なのでしょうか?


> 免疫抑制剤の代表であるステロイド剤は使えば使うほどIgE抗体の産生を抑制することができま す。 IgE抗体をゼロにすることもできるのであります。 例えば、アレルギー患者に毎日毎日ステロイド を注射するとか、ステロイド内服剤を毎日毎日大量に服用させれば理論的にはIgE抗体はゼロになって しまいます。 ところが、そのステロイドを止めると急激にIgE抗体の産生が始まり、抑制されたIgE抗体 がどんどん上昇していきます。 と同時に症状がどんどん激しくなっていきます。

・・・当たり前です。
 注射はもちろん、ステロイド剤の内服を続ければ、副腎が萎縮し機能を失うという重篤な副作用が発 生します。 そうなってしまうとステロイドホルモンの自己分泌が得られませんから、突然中断すれば、 自己分泌分ゼロで皮膚炎が再燃することになるのです。 症状が酷くなって当然です。


> こんなときに再び症状を一時的に除去する為にステロイドを用いると、症状も良くなると同時に再び IgE抗体が下がっていきます。 これがステロイドの免疫の抑制の意味であり、基本的には現代医学の アレルギーの治療で行われていることであります。

・・・たしかに脱ステロイドの生死の境まで重篤化している場合には、ステロイド剤を注射することがあり ます。 しかし、その場合にも突然使用を中断することは絶対にありません。弱い注射薬 → 内服薬  → 弱い内服薬 → 外用剤という風に徐々に副作用の弱い処方へ切り替えて行きます。 決して、現代 医学のアレルギーの治療に於いてステロイド注射から突然何も無しに変更することはありません。


> 一方、ステロイドを止めると同時に漢方煎剤を用いてリバウンド症状を楽にしていくにつれてIgE抗 体が上がっていきます。
 これは漢方煎剤が免疫を抑制することがないことの一つの証拠です。 ここで賢い人は次のようなす るどい質問をするかもしれません。 「ステロイドの離脱症状の方が激しくて漢方煎剤の抑制作用が隠さ れているのではないか? さらにあなたの言う自然後天的免疫寛容というのは漢方煎剤の免疫の抑制 の始まりを意味しているのではないのでしょうか?」と。

・・・本当に賢い人、あるいは漢方煎剤を飲んで脱ステロイドを実際に体験したことのある人であれば、 こう質問するでしょう。 「漢方薬ではステロイド中断に伴う皮膚炎の激しい再燃に耐えることは困難な のではないか?」と。
 そして、その答えは、「ステロイド皮膚症のみでアトピー性皮膚炎の原疾患がない患者であれば、ステ ロイド中断に伴う肌の異変に耐えることが出来るでしょう。 もちろん、漢方薬を飲んでも飲まなくても。  そして、原疾患のあるアトピー性皮膚炎患者がステロイド中断に伴う肌の異変に耐えることは非常に 困難です。 何故なら、ステロイド皮膚症からの肌の異変と、アトピー性皮膚炎の再燃が同時に起こる のですから、その辛さは人の想像を超えています。 それは漢方薬で我慢できるようになるような生や さしいものではありません。 しかも、原疾患のあるアトピー性皮膚炎患者はステロイド皮膚症が治って もアトピー性皮膚炎の原疾患で苦しみ続けなくてはなりません。」です。


> それに対して私は次のように答えます。
 「ステロイドの抑制作用がいずれ取れ、同時にステロイドのリバウンド現象も終わったときに、もし隠さ れていた漢方煎剤の免疫抑制作用があればご指摘の通り再びIgE抗体は下がるでしょうが、同時にア レルギーが治ったから漢方煎剤を飲む必要が無いので漢方を止めるとしましょう。 そうすれば再び漢 方煎剤の免疫抑制作用の結果、必ずリバウンド現象が出てしまうでしょう。 ところが私が後天的免疫 寛容が生じ、全てのステロイドの副作用を除去できたのでアトピーが治り、鼻炎が治り、喘息が治った ので漢方煎剤を服用する必要は無いと宣言した患者には、絶対にリバウンドが出ることはないという事 実をどのように説明できるでしょうか?

・・・ステロイド皮膚症からの肌の異変を「リバウンド」だと捉えるとしても、原疾患のあるアトピー性皮膚 炎患者がステロイド中断で健常な肌になれる道理がありません。
 単純なステロイド皮膚症であった患者であれば、「リバウンド」を乗り越えれば健常な肌になります。
 その場合、再び「リバウンド」がでることはありません。
 アトピー性皮膚炎という原疾患があれば、「リバウンド」を乗り越えても、アトピー性皮膚炎が残りま す。 そしてその皮膚炎には(アナタの治療方針に従う限り)ステロイド外用剤は使われません。 火事 に喩えるなら、燃え放題の状態になるわけです。 放置して皮膚炎が酷くなった状態を指して「リバウン ド」と考えるから話がアトピービジネスに都合良くなってしまうのです。


> つまり、漢方を止めたからといって再びIgE抗体が上昇し、症状が再発することはないわけですか ら、漢方煎剤には免疫抑制の作用は絶対に無いのです。」と答えるつもりです。 この質問は自然後天 的免疫寛容を漢方煎剤の免疫抑制の始まりと指摘するところにポイントがあるわけですが、生後5・6ヶ 月までの赤ちゃんは漢方を飲むことができません。 従って何をしているかと言いますと、漢方浴剤に 入ってもらってアトピーの炎症の傷や引っ掻き傷を癒すだけで自然と後天的免疫寛容になってしまいア トピーが完治してしまうのであります。

・・・こういう風に書かれると、あたかも漢方浴剤に入らなければ赤ちゃんのアトピー性皮膚炎が治らな いかのように思ってしまうお母さん方もいらっしゃるのではないでしょうか?
 しかし、乳幼児期に発症したアトピー性皮膚炎をそのまま就学期まで引き摺る例は稀で、大抵は3〜 4歳までに一旦キレイな肌を取り戻します。 食事に関しても、アレルゲンを摂取して皮膚炎を発症する アレルギー反応は3〜4歳までに沈静化します。 これはステロイド外用剤を使ったor使わなかったに 関わりありません。
 ただし、赤ちゃんの場合、臓器が未発達で、肌の全体表面積が狭く(つまり少量の塗布でも影響が大 きい)、薬剤に対する順応性が未知数なので、ステロイド外用剤のような効果の著しい薬は使わないほ うが賢明です。
 とはいえ、感染症防止のために赤ちゃんに抗生物質を服用させるようでは本末転倒です。
 赤ちゃんが雑菌に対する抵抗力を得ようとすることを阻害してしまいますからね。
 掻き傷が目立つようなら、一番弱いステロイド外用剤を軟膏や白色ワセリンで薄めて使用し、アレル ゲン除去と併せて症状の軽減を図るのが良いと思われます。
 一番悪いのは、ステロイドを恐れて非ステロイド系の市販外用剤を使用することです。
 非ステロイド系の外用消炎薬は効き目が極めて弱く、アトピー性皮膚炎の炎症に対して殆ど無力で す。  また、市販されているものの中には痛みとして知覚できるほどではないものの、刺激の強い物 が少なくありません。  こうした薬剤を組成のしっかりしていない幼児の肌に使用すると、強い痒みを 引き起こしてしまうことがあります。
 幼児の皮膚炎がいつまで経っても治らないので悲しんでいたら、実はアトピーではなく、非ステロイド 系の市販外用剤を塗っていた所為だったということもあります。
 注意しなければならないでしょう。


> アトピーの治療における漢方煎剤というのは飲まなくても時間は掛かりますが、傷を治しブドウ球 菌を殺すだけで免疫は放置しておけばIgE抗体は作られなくなりアトピーは自然と治るということを再び 強調しておきたいと思います。

・・・IgE抗体が作られなくなったらエライことになってしまうということを再び強調しておきたいと思いま す。


> 漢方がアトピーを治しているのではないのです。

・・・それはそうですね。


> 今さら言う必要は無いのですが、様々な漢方研究施設で実験的にも漢方処方が免疫を促進させる ことを証明しております。

・・・その割りに免疫力低下に対して漢方が処方されるとは聞きませんね。
 私が知らないだけなのかも知れませんが。



こんてぃにゅう To vol . 09



トップへ
戻る
前へ
次へ