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クルマ雑学

 ハヤリのプチ補強パーツ
【問】走りを志向したクルマに仕上げるためには、ボディの補強が必要だと聞きます。  では何故、自 動車メーカーは補強の必要な程脆弱なボディをスポーツモデルに与えているのでしょう?
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【答】自動車メーカーが車体設計に於いて行う高度な構造解析と破壊・非破壊検査は、いちユーザーは 勿論、チューニングショップのレベルを遥かに凌駕しています。  多くのチューニング系自動車雑誌に 於いて酷評されるノーマルの剛性の低さも、生産効率やコスト、乗り心地、衝突安全性に関わる強度 配分など様々な理由から必然的に与えられているものであり、自動車メーカーの設計技術が劣ってい るが故ではありません。
 とりわけ注意して欲しいのは、たとえその車の剛性がモータースポーツに不適当な程に低いのだとし ても、それは低いなりにバランスが取れているのです。
 アフターマーケット(激注:純正オプションを含む)で用意される「ボディ剛性UPパーツ」の殆どは、鋼 板で組まれた車体に筋交いを咬ませて剛体化しようとします。  しかし、純粋な速度競技車両のよう に車両内の空間全てに筋交いを咬ますわけではありません。  製造あるいは整備の都合から設けら れたサービスホールや純正部品の固定用ボルトを用いることが出来る箇所にのみ筋交いを咬ませま す。  そうすると、ノーマルでは全体が緩やかに歪んでいたものが、筋交いの影響していない部分ば かりが集中して多く歪むようになります。  サスペンションのバネやダンパーを競技用部品に交換する などした場合、緩衝力が小さくなってボディへの入力が大きくなります。  そうした大きな入力を半端に 筋交いの入ったボディで受け止めた場合、筋交いの影響していない部分に応力が集中して破損するこ とがあります。  破損しないまでも、ボディの歪む量が、筋交いの影響する箇所としない箇所で大きく 異なるため、走行中のボディアライメントが狂って走行特性が変わってしまうことがあります。
 たとえば私のエボ5の場合、サイドシルに発泡ウレタンを注入したところ、ステア特性が急変してしま いました。  ノーマルでは終始弱アンダーステアを呈していたものが、舵を足すと巻き込むリバースス テアを呈するようになり、雨に強い四駆なのに雨の日は怖くて踏めないダメクルマになってしまったので す。  これがキャビンのみの剛性UPに因るものであることは、直ぐに理解できましたので、他の部位 へのボディ剛性UPパーツを付加してリバースステアを抑えました。

 某掲示板には「オススメのボディ剛性UPパーツは?」というQが度々ありますが、個人的には車の挙 動特性が判断できる程度の運転技術を習得してからにすべきだと思います。  徒に中途半端な筋交 い咬まして車の挙動がおかしくなっても、それに気付かないで乗り続けたら運転に変な癖が付いたり、 運転技術の向上を妨げたりしかねないのですから。

★追伸★
 それと、若干質問の趣向とは異なりますが、ボディをガッチリ剛体化してしまうと、些細な衝突などでも ボディ全体にダメージが波及します。  コツンと当てただけなのに、ボディアライメントが狂って全損に なってしまうことも珍しくありません。  この点も自動車メーカーが競技車両並みの高剛体ボディを採 用出来ない理由になっています。


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