更新の際に構造を変える事があります。 構造を変えるとアドレスが一から再配分されますので
ブックマーク等でお気に入りのページに飛んだ際に、目的と違うページが表示されることがあります。
その場合は画面一番下の [ TOP ] からトップページへ移動して、トップページから
目的のページへ移動してください。 お手数ですがよろしくお願いいたします。


安全性能

 [運動性能に優れたクルマ] = [安全なクルマ] なのでは?
【問・衝突安全性】
 安全なクルマを買おうと考えています。
 普通安全なクルマといえば、頑丈なクルマを思い浮かべますが、
見方を変えれば [運動性能に優れたクルマ] = [安全なクルマ] 
なのではないでしょうか?
▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽
【答】 その考えは大筋において正鵠を射ていると思います。
 普通に語られる安全性のほとんどは、「衝突時の乗員保護能力」についてです。
 衝突安全性を云々語る以前に、衝突を起こし難い安全性を考慮するのは良い事でしょう。

 しかし問題があります。
 クルマに危険を回避するだけの運動能力を与えたとして、一般ドライバーの何人がその能力を有効 に活かせるのでしょうか?
 1トンを超えるクルマを操縦して危険を回避するのは決して容易い事ではありません。
 単純に運動神経が良いとか反射神経が優れているというレベルで対処できる事では無いのです。
 1トンを超えるクルマをどう操作すればどう動くのか?
 それも、1秒の判断の差が生死を分かつ危機的状況下で、瞬時に的確な判断を下し、尚且つ適切に 操作するには、「危機的状況に慣れている事」が必要不可欠です。
 つまり、修羅場慣れしていない人が修羅場で生き残ることは困難なのです。
 新兵ほど戦争で死ぬ確率が高いのと同じです。

 貴方が元ラリードライバーだとか言うのであれば、安全なクルマとして危険回避能力に優れたクルマ を選択するのは良い事だと思います。
 しかし、ラリーどころか、スピンの経験すらない一般ドライバーが、高い運動性能に頼って危機回避す れば、逆に、より大きな事故になってしまう危険性があります。
 たとえば、こんな実話があります。
 アンチロックブレーキシステム(ABS)は急制動を維持したままハンドル操作で危険物を回避できる 優れものです。
 ですが、駐車車輌にぶつかりそうになったドライバーが、ABSを効かせて駐車車輌を避けたために 通学中の児童の列に突っ込んで数名を跳ね飛ばしました。
 おそらく、ABSが無ければ駐車車輌を破壊するだけで済んだでしょう。
 これは極端な例かもしれませんが、実話なのです。

 事故を起こさない性能は、危険回避能力ではなく、危険な運転をさせない性能ではないでしょうか?
 万一の制動距離を短くするために高性能なタイヤを履くのは悪いことではありません。
 ただ、運動性能への要求はその程度に留めた方が良いと思います。


トップへ
戻る
前へ
次へ