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☆★最新の更新内容★☆

なお、批評やQ&Aの追加分は、追加後に「並べ替え」を■■
しますので、追加分が必ずしも最後尾になっているとは■■■
限りません。  そのため、更新部分を閲覧しようとすれば、
「更新履歴」にてチェックの上、追加分を閲覧しなくては■■
なりませんでした。  その様な手間を強いるのは、■■■■
折角チェックに訪れて下さる貴兄(現在若干名のみ(笑))に
失礼かと存じ、このページを設定致しました。■■■■■■■

過去に更新した物の中で、新規分を中心に改変分を20件だけ
掲載しています。■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
20件を超える分については、古い物から順に削除いたします。



令和5年10月05日 クルマ関係Q&A − [ ブレーキ ]
【問】 私のクルマは走行中にブレーキペダルを踏み締めるればちゃんとABSが作動する。 だ からタイヤをハイグリップな物に履き替えない限り公道の遵法走行に於いてブレーキ強化の必 要は無い。
【答】 まぁ、公道で遵法運転する前提でそれでもブレーキを強化しようってのは、クルマオタクのなかで も少数派だと思いますけど、ブレーキを強化する必要があるかないかで言えばありますよ。 三百数十 度で簡単にフェードしてしまうノーマルのブレーキパッドですが、実はアレ、ローターの温度が外気温程 度では摩擦係数が立ち上がりません。 三百数十度でフェードしてしまう癖に七十度前後、人間が素手 で触れない程度まで熱くならないと本領が発揮できないんです。 我が家は小さな丘の天辺に建ってい て、面している道路が下り坂なのですが、二百メートルばかり下ったトコロに一時停止があります。 一 応生活道路なので制限速度は30km/hなのですが見通しが良いので誰も守っちゃいません。 遅くても 40km/h、だいたいは50km/h、酷いのになると60km/hで抜け道として利用されています。 私の趣味車 は、BMWのM2Cなのですが、40km/hで走行して路面に書かれた [ 止まれ ] の三文字の内、前輪が [  れ ] の字を踏んでからブレーキペダルを踏んでも停止線手前で止まれますが、我が家にある他の二 台の国産車は違います。 今はもうお金を掛けてブレーキを弄ってしまったので余裕で止まれますが、 弄る前は、嫁に買ってあげた小型SUVは1メートル半、親父が遺した大衆セダンは2メートルも停止線 をオーバーランしました。 冷間のノーマルブレーキというのはそこまで効きません。 だから、停止線 の遥か手前で左足でブレーキペダルを軽く踏んでおいてブレーキローターを暖めてあれば、40km/hで 走行して路面に書かれた [ 止まれ ] の三文字の内、前輪が [ れ ] の字を踏んでからブレーキペダル を踏んでも停止線手前で止まれるようになります。 ブレーキローターが温間になってさえいれば国産 車のノーマルブレーキでもちゃんと効くということです。

 殆どのドライバーが体験している 「 私のクルマは走行中にブレーキペダルを踏み締めるればちゃん とABSが作動する。」 というのは、一時停止や赤信号での停止によってブレーキローターがある程度暖 められているからこそブレーキシステムが本領を発揮できているからに過ぎません。 とはいえ、あくま で“ある程度”であってブレーキペダルを踏んだ瞬間にABSが作動することは稀で、普通は強いブレー キングでさらにローターの温度が上がってからABSが作動します。 タイヤひと転がり程度でしょうか。  とはいえ、ABS自体は作動します。 しかし、ブレーキローターが冷えていたらブレーキペダルを踏み締 めても何メートルも制動力が立ち上がらずABSは作動してくれません。 これが国産車のノーマルブレ ーキの現実です。

 自動車評論家が輸入車のブレーキをベタ褒めするのはこれが理由です。 輸入車のブレーキはロー ターの温度が外気温程度でもブレーキペダルを踏んだ直後から摩擦係数が立ち上がってブレーキが 効きます。 趣味車M2Cを法定点検でディーラーに預けた際の代車はBMWの116iでした。 正直、全 く期待していなかったのですが、タウンスピードでの加速は十分すぎる程でしたし、ブレーキ性能はタッ チも初期制動力もM2Cと比べて遜色ないレベルで 「 これが輸入車の魅力なのか 」 と痛感させられま した。 とはいえ、嫁に買い与えた国産小型SUVの二倍する価格ですから、おいそれと買えはしません が。

 こういう話をすると 「 街中を走っていたら一時停止や赤信号での停止でブレーキローターは温まって いるのだろ? じゃあ何も問題はないじゃないか 」 と言われるかも知れません。 でも、違います。 そ うじゃありません。 大阪の新御堂筋とか高速道路とか信号がない道路が渋滞していなければブレー キを踏む機会がまないまま長距離を走ることが出来てしまいます。 そうすると走行風がブレーキロー ターにあたって冷やされてしまいます。 走行中のブレーキパッドは、ブレーキローターと軽く擦れてい ますので、ブレーキローターは外気温と同じまでは下がりませんが、それでも相当に冷たくなってしまい ます。  そういう状況下で急制動しなければならない事態に陥ったら、ブレーキペダルを踏み締めて も、ブレーキローターが温まるまでタイヤがふた転がり以上回転して、ブレーキローターに熱が入るまで は十分な制動が期待できません。

 乗用車のタイヤの直径は六十数センチですから、タイヤのひと転がりはだいたい2メートル前後で す。 ふた転がり半ならほぼ5メートル。 もちろん、ふた転がり半した瞬間にブレーキローターの温度 が外気温から温間に跳ね上がるわけではなくて、ふた転がり半掛けて外気温度から上がって行くので すから、最初から温間だったブレーキローターと比べて伸びてしまう制動距離は5メートルの半分くらい になると思います。 「 なんだ大したことないじゃん 」 と考えるのは大きな間違いです。 急制動した前 走車両に対してたった1ミリでも手前で止まれば何も起こりません。 ですが、国産車のノーマルブレー キで冷間から急制動すれば、冷間でも温間と同様に効く輸入車に比べて2メートル以上のビハインドを 持ちます。 つまり輸入車ならギリギリ直前で停止して追突を免れるケースでもブレーキがノーマルの 国産車は結構な勢いで追突してしまいます。 関西の新御堂筋自動車道路なんか高い頻度で追突事 故が発生して、交通渋滞情報で何キロにも渡って真っ赤々に表示されてしまうことがあり、なんでこんな 見晴らしの良い直線道路で追突事故が頻発するのか長年の謎だったのですが、考えてみたら何という ことはない、ブレーキが冷えているからドライバーが想定する制動距離距離よりも実際に制動距離が 長くなって追突しているだけだったのです。 個人的に車間距離を十分に取らず、前のクルマが近付い てはブレーキランプを点して離れ、車間距離が開いたらまた詰めて走る連中を心の中で 「 下手糞だな ぁ 」 と見下していたのですが、制動距離のことを考慮すると車間距離は十分に取った上で、適度にブ レーキを踏んでブレーキローターの温度をある程度高く維持するように心がけるのは悪いことではなさ そうです ( 周囲のクルマのドライバーからは頭のおかしい変な奴と思われてしまうかも知れません が )。


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