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「テノヒラヲ、タイヨウニ」
□小説型アドベンチャーゲーム
■基本的に声優の朗読を聞くだけ。 要所要所に選択肢が入るので、プレイヤーはそこで物語りに介
入する。
○:この歳になると思い返すだけで目頭が熱くなる郷愁の日々。 あの時、たしかに其処にあった柔ら
かな日々。 ふざけあい、喧嘩しあった“コイツが居ない日常なんて考えられない”無二の友達。 嫌
なこともあった悲しいことだってあったけれど、望んでも還れない過ぎ去りし穏やかな日々・・・それがこ
こにある・・・とさえ思わせるほど日常描写が柔らかくて温かい。
○:柔らかくて温かい日常描写を盛り上げる柔らかくて温かい声質の声優達。 特にメインヒロイン
「夏森永久(cv:柳瀬なつみ)」の「あ〜き〜お〜ちゃ〜ん、がっこ〜い〜こ〜」は反則モノ。
(しかも、コレがトルゥーエンドのラストシーンへ繋がるってぇのは、ウマイ(絶賛))
×:サブヒロインルートの存在意義がない。 オリジナルのパソコンゲームの場合、Hシーンがあるた
めに、その娘にゾッコン惚れているルートが必須になりますから、ほとんど内容が変わらなくてもサブル
ートを作らねばなりません。 しかし、コンシューマの場合はHシーン無しですから、佐倉穂の天体観
測や吉野美花の秘密の花園は、イベントとして組み込んでしまっても良かったと思います。
×:攻略順序の存在意義がない。 このゲームも最近の風潮を反映して、[ ヒロインルート ] → [ サブ
ヒロンルート ] を経ないと [ ヒロイントゥルールート ] が遊べません。 しかし、【AIR】や【SNOW】がこ
ういう構造を採っている理由は、
(1) まず最初に現状を見せ
(2) その次に現状に至った原因(=過去の経緯)を見せ
(3) そして、プレイヤーに現状を打破させる
…という必然があるからです。
【てのひらを、たいように】のサブヒロインは、メインヒロインの現状に関与しませんから、この構造が
単なるプレイ時間稼ぎにしかなっていません。
×:ちょっとありえないオチ。
さすがに【真説・夢見館の物語】と同じ落とし方はマズイでしょう。
永代に渡って少女を殺し続けてきた殺人の罪がチャラになってしまうのは、倫理的に問題がありすぎ
ます。
永久は“さとり”でも良かったんじゃないでしょうか?
そして、力を発動させて周囲の人達の心を破壊してしまっても、かつて友達に何の悪影響も無かった
ように、心優しき者には何の悪影響もないが、心卑しき者(多分、含む私)は、罪悪感に苛まれて精神
が崩壊してしまう・・・こーゆーオチの方が、少なくとも私は納得がいきます。
(もっとも、そうした場合、サマースクールの発動時点で日高圭一郎は精神崩壊してしまうため、若干の
ストーリー変更が必要になりますが)
×:佐倉穂波がほのめかす、「ちょつとした奥の手は打ってあるんだから」に期待したんだけど、何も起
こらなかった。 この“奥の手”で一発大逆転というオチでも良かったのにな。
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「ディトナユーエスエー2001」
□ポリゴン3Dレースゲーム
■NASAカーで衝突もお構いなしに突っ走るレースゲーム。
でも、『2』じゃなくて『1』なので、内容的にはセガサターン版の【デイトナUSA サーキットエディショ
ン】を踏襲。
○:セガサターンと違って、ドリームキャストは純正のステアリングコントローラーがしっかりしているの
で、ディトナのドリフト走行が満喫できます。
×:やはり、今更感が拭えません。 何故『2』じゃないの?
×:ハンドルがフォース・フィードバックでは無い所為かしら? 意外にドリフト走行が難しい。 てゆ
ーか、実車の挙動再現として明らかに及第点以下。 このゲームでしか通用しないドラテクを習得しな
くちゃならないってのは、やはり減点対象。
でも、ゲーセンではもっと感覚的にドリ出来ていたように思うんですけどね。
×:4人通信対戦がウリですが、それって既に【セガ・ラリー2】で実現済みですからねぇ・・・
×:意外にシビアなタイム制限。 思いっきり走り回れるモードがデフォルトで欲しかった。
×:相変わらずダサイEXサウンド。 V8ってこんな音でしたっけ?
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「デッド・オア・アライヴ2」
□ポリゴン3D対戦格闘アクション
■操作系がVFな対戦格闘ゲーム。
他のゲームに比べると女性キャラクターが多いので、軟派なゲームに見られがちであるが、隅々まで
しっかりと作られています。
元々はドリームキャストと同じCPUを積んだ業務用基盤(NAOMI)で稼動していたゲームの移植で
す。
PS2版に遅れること約1年。 満を持して発売されたドリームキャスト版ですが・・・悲しいことに、厳
しい評価を下さざるを得ない内容に仕上がってしまっています。
○:業務用基盤(NAOMI)に比べてメモリの少ないドリームキャストだが、ステージの切り替わりなどで
も読み込みが入ることがありません。
○:延々と闘い続けるのを観察できる『ウオッチ・モード』があります。
×:スペックが違うとはいえ、明らかにPS2版に比べてグラフィックが劣ります。
顔はそれなりに仕上がっているが、手足の造形にポリゴン数が少なすぎます。
(でも、1キャラに使えるポリゴン数の上限はドリームキャストの方が多いって聞いたのですが・・・)
×:1年も遅れて発売されたにも拘わらず、コスチュームの数がPS2版と大差ありません。
×:ユーザープロファイルに存在価値が見出せません。
×:新コスチュームをゲットするための条件が厳しいです。
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「トウキョウバスガイド〜ビジンガイドテンジョウパック」
□市バスシミュレータ
■柳の下の二匹目の泥鰌を狙う市バス版『電車でGO』
×:ゲームそのものは左程難しくないと思うのですが、普段実車で身に染み付いている操作と違う操作
を要求されるので、簡単な操作に戸惑ってしまいます。 たとえば、ウインカ操作がABボタンなのは、
レバー操作に慣れた人間には酷く理不尽な操作方法です。 ウインカを操作しようとすれば、反射的
にレバーのあるべき位置に手が行きますからね。
×:私的に致命傷なのは、ウインカーなどの操作の関係上、ネジコン+変換アダプタで遊べないという
こと。
今更ハンドルコントローラを押入れの奥から出してきて遊ぶのは余りに面倒臭いのです。
×:通常版の中古相場2千円前後の時に、3千円以上の値が付いた【〜美人バイド添乗パック】です
が、 これが実は、短い攻略ムービーが入っているだけ。 大して役に立つわけでもありません。
×:バスのくせに加速力があり過ぎます。
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「ニジュウエイ」
□アドベンチャー
■特定の場所を通るとフラグが立ち、会話中に選択肢があらわれるという構造のアドベンチャーゲー
ム。
×:欠点だらけだが、一番痛いのは、文章が稚拙だということ。
およそ文筆業でメシ食ってる人間が書いたものとは思えない。 主観と客観がごちゃ混ぜになって
おり、主人公ひとりしかいない場面で「誰が見ても云々」などという表現を使うなど同人小説の方がまだ
マシなくらい下手クソ。
大学で使うテキストのような、もってまわった言い回しなど読み辛い部分が少なくない。
×:凄惨な場面から物語りは始まり、主人公は呪われた運命に悩み苦しむ・・・のですが、舞台が「淡炎
島」へ移動すると、きゃぴきゃぴな美少女が登場して重い雰囲気がすべてぶち壊し。
×:シリアスな設定と、登場する美少女がミスマッチ。 特に不幸を背負い、剣で修羅の道を歩む主人
公の、美少女に対する炉利な対応が非常に不自然。
×:移動が面倒。 たとえば屋敷から浜へ移動する場合、「屋敷内」→「屋敷前」→「道」→「村」→「浜」
と選択しなくてはならない。 フラグが立つまでこれを延々と繰り返す。 はっきりいって超ウザイ。
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