更新の際に構造を変える事があります。 構造を変えるとアドレスが一から再配分されますので
ブックマーク等でお気に入りのページに飛んだ際に、目的と違うページが表示されることがあります。
その場合は画面一番下の [ TOP ] からトップページへ移動して、トップページから
目的のページへ移動してください。 お手数ですがよろしくお願いいたします。


クルマ雑学

 純正 as No.1 ?
【問】某氏の文章に拠れば、純正部品こそが全てにおいて優れており、社外品を使うなど愚の骨頂だそ うです。
 これだけ多くのアフターマーケットパーツが高性能を謳って世に出ているのに、その全てが駄目駄目 パーツなのでしょうか?
□□□□□■■■■■□□□□□■■■■■□□□□□■■■■■□□□□□
【答】F野R一郎氏の毒舌辛口アフターマーケット非難は、正鵠を射ている部分も多く、また辛辣な語り 口調は広告収入に頼った走り屋系雑誌の提灯記事に慣らされた者には新鮮で、暇潰しに読んでも思 わずハマってしまいます。
 しかし、だからといって福N礼一R氏の文章の全てが正しいわけではありません。
 彼の知識の大半は、自動車業界を取材した時に得たものらしく、基本的な内燃工学や金属工学、電 気工学などの記述においてそこかしこに間違いが見られます(いちいち羅列しませんが、理工学系大 学の学生なら一瞥して分かるレベルの間違いです。 なんせ文系大学出の41歳ヲタに看破されてしまう くらいですからね)。
 基本的に純正部品を作っているメーカーを取材して得た知識を基に語っているのですから、純正崇 拝に陥ってしまうのも仕方ないのかもしれません。

 しかし ―― もちろん ―― 私は、逆に純正の方が劣っているなどという気は毛頭ありません。
 いいえ、少なくとも自動車メーカーが想定した「(あくまで遵法に徹した)普通の使い方」に限定するの であれば、純正部品の優秀さは社外品の比ではありません。
 油脂類もタイヤもブレーキパッドもダンパーも「(あくまで遵法に徹した)普通の使い方」なら、純正部 品が最良です。
 オメガもモチュールもレッドラインもネオバもポテンザもPFCもデルファイロッキードもオーリンズもビ ルシュタインも何もかも「(あくまで遵法に徹した)普通の使い方」なら、純正以下の評価にしか成りませ ん。
 高性能を謳う油脂は1万キロ以上も無交換で使い続けることに適していませんし、高性能なタイヤも 燃費・乗り心地を悪化させボディにダメージを蓄積させます。 ハードな使用に耐えるブレーキパッドは 鳴き易く、磨耗も早いという欠点ばかりが露呈します。 高性能なダンパーは寿命が短く、小さな振動を ドライバーに伝えるので乗り心地が悪く、ボディへのダメージもあります。
 ですが、峠や高速道路での違法速度運転やサーキットでの速度競技においては、立場が180度変わ ります。
 純正指定のエンジンオイルでは温度劣化やガソリン希釈に耐えられません。 純正指定のギアオイ ルでは高温になるとギアチェンジに支障が生じる他、デフのハイポイドギアは熱でブローしてしまいま す。 ノーマルのタイヤでは絶対的なグリップ力が足りません。 ノーマルのブレーキでは、200km/hか らのフル制動一発でフェードしてしまいます。 ノーマルのダンパーでは激しいクルマの動きを抑制し切 れず、レートの高いバネと高い減衰力が必須となります。
 つまり、(たとえスポーツグレードであっても)純正部品はモータースポーツに耐えれるものではありま せん。
 逆にアフターマーケットパーツは違う意味で過酷な町乗りに適さないのです。
 要は適材適所であって、純正だから優れているとか、モータースポーツを前提としたアフターマーケッ トパーツだから優れているなどといった判断基準が間違っているのです。

 なお、社外品の一部には、モータースポーツにおいても町乗り遵法運転においても純正部品よりも遥 かに劣る高額商品もあります。
 というか、正直な話、少なくありません。
 商品の選択に困ったら、とりあえず純正部品を使っておくのが吉でしょう。
 少なくとも、コストパフォーマンスを含めたトータルバランスで最良なのは純正部品・・・これだけは間 違い無いのですから。


トップへ
戻る
前へ
次へ