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松●信者に告ぐ



     ここからの文章は、私のアトピー性皮膚炎を重篤化させ、あわや失明寸前という状況に
     追い込んだ某脱ステロイド推奨医院が、webサイト上で公開している
     「如何にステロイドが恐ろしい悪魔のクスリであり、脱ステロイドだけがアトピー性皮膚炎を治す
      唯一無二の手段である」
     という妄言を、極々基礎的な理科知識(義務教育レベル)を用いて論破するものです。

     当該サイトは、その医院で初診を受ける際に「インターネットは見られるのか?」と聞かれ、
     「はい」と答えた場合にメモが渡され、そこにアドレスが書かれています
     (「いいえ」と答えると、文章をプリントされた紙を渡される ← 有償かどうかは忘れました)。

     今となっては、幾ら「ステロイドを用いた通常の対症療法」に懐疑的になっていたとはいえ、
     こんなモンに騙された当時の私を、助走を付けてブン殴ってやりたい気持ちになります。

     冷静なら騙されない低次元な詐話ではありますが、脱ステロイドに惹かれつつある
     アトピー性皮膚炎患者にとって耐えがたい魅力を放つ文章なのです
     (素面になって読むとバカバカしい限りですが)。

     もし、ここを訪れた貴方の友人が、某医院のサイトに洗脳され掛かっているのを見つけたら
     優しく誘導してあげてください。
     そんな友人が居ない貴方は、「こんなもん信じるバカが居るのかよ」と m9(^Д^)プギャー! して
     頂いて結構です。

     - - では、すたーと! - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -

 松●信者に告ぐ vol . 06
> 実を言えば私たちが見ている皮膚の症状は免疫反応であるアトピ−の実体ではなく、アトピ−の合 併症である異物が排除されたあとの傷とその傷に繁殖した黄色ブドウ球菌から作られたα毒素による 皮膚の崩壊をみているだけなのです。

・・・皮膚科の医師がそんな世迷い事を言うか?
 私は現在、強さと使用量を慎重に調節しつつステロイド外用剤を使用しています。
 ステロイド外用剤を使用しない日が2日間以上経てば、アトピー性皮膚炎の原疾患箇所から少しずつ 皮膚炎が発現してきます。 掻かなくても、そのまま放置すれば数日でピンク色に染まって膨れ上が り、毛穴が開いていきます。 この炎症を消炎するためにはステロイド外用薬を使用する他にありませ ん。 殺菌剤や抗生物質入りの軟膏などを塗っても何ら快方に向かうことはありません。
 この炎症は、決して「異物が排除されたあとの傷とその傷に繁殖した黄色ブドウ球菌から作られたα 毒素による皮膚の崩壊」などではありません。


> 人間の目というのはいわば節穴みたいなものですから目に見えた症状に対してだけ医者も患者も アトピ−、アトピ−と騒いでいるわけですがこれはアトピ−の実体ではなく、体のなかでおこっているアト ピ−という免疫反応の跡を見ているというべきものです。

・・・たしかに素人の目は節穴で、原疾患のあるアトピー性皮膚炎とステロイド皮膚症の区別が付きま せん。
 それを見分けて適切な治療を指導するために皮膚科医が存在しているのですが、実態は極めてお 粗末と言う他ありません。 なんせ見分けが付かないどころか、ステロイド皮膚症という病気を知らない 皮膚科医すら居ます。
 そういう意味での警告なら賛同しますが、アトピー性皮膚炎の発疹が「免疫反応の跡」ですか。
 そのような発言をするようでは、ステロイド皮膚症を知らないヤブ医者と大差ありませんね。


> 従って体のなかで起こっている免疫反応であるアトピ−の実態に対しては人間は感謝こそすれ反 応を無理にとめてはならないのです。

・・・喩えるなら、アトピー性皮膚炎の発疹は、皮膚の火事です。
ボヤで済んでいるなら敢えて消火しなくても構いませんが、多くの場合、そのまま放置すれば火事が全 身に燃え広がってしまいます。 感謝をする暇があったら消火すべきです。


> ただ表面に現れた症状である創傷とその傷に繁殖した黄色ブドウ球菌とその菌から作られたα毒 素による皮膚の崩壊だけに対処すれば良いのです。

・・・その結果、皮膚の火事は全身に燃え広がり、私のように取り返しの付かない事態に陥るのです。


> 傷を治したりするわけでもなく、黄色ブドウ球菌の繁殖を抑えるわけでもないステロイドや抗アレル ギ−剤や抗ヒスタミン剤を用いだして

・・・傷薬でもなければ殺菌剤でもないクスリに、傷を治したり、殺菌したりする薬効を期待する方が間 違っていると思いますけど。


> 体の中で起こっている本体のアトピ−の免疫反応を抑制して、その結果として症状だけを良くして きたためにアトピ−の自然治癒が見られなくなりました。 つまり自然治癒がなくなったのは正に皮肉に もアトピ−の治療に皮膚科に行ってステロイドホルモン剤、抗アレルギ−剤や抗ヒスタミン剤を使いだし たためであるわけです。

・・・大半のアトピー性皮膚炎患者は(ヤブ医者も含む)皮膚科医の処方したステロイド外用剤を使って いる内に症状の再発もなく治ってしまいます。
 私たちにとっては非常に辛い事実ですが、ステロイド外用剤を連用して、「慣れ」に因る薬効の低下に 悩まされてしまう私たちは、むしろ少数派なんです。


> おまけにステロイドにより、アトピーの免疫反応に関係の無い皮膚の遺伝子まで変化させてステロ イド皮膚症を作り出してしまったのです。

・・・これに関してはその通りです。
 しかし、それを金の成る木に見てアトピー性皮膚炎患者、ステロイド皮膚症患者を騙し、自由診療制 度に乗っかって金を搾り取るアトピービジネスが後を絶ちません。
 何処の誰がそうだとは言いませんが。


> 従って現代のアトピ−の治療は正に病気を作り出しているのです。

・・・好き好んでステロイド皮膚症を作っているわけではありません。
 他に有効な治療方法がないからステロイド外用剤に頼らざるを得ないだけです。 本当に根治療法に なる治療法があれば、どの皮膚科医も喜んで方針転換しますよ。
 他にも様々な医科があるにもかかわらず、なぜ皮膚科医だけが悪魔に魂を売った金儲け主義者だと 思えるのでしょうか。


> さらに体内でIgE抗体を一時的に産生したり使用することを抑制すると薬が切れたときに必ず禁断 症状(薬の効果が切れたときの症状)が出現し、IgE抗体がさらに増産され体内を駆け巡り他のアレルギ −であるアレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、アレルギー性気管支喘息をも引き起こしてしまうこ ともあるわけです。

・・・薬を中断すれば、薬で抑えられていた症状が出現するのは当たり前のことです。


> 逆に言うと、私のアトピーの根治治療はIgE抗体を自然消滅させるわけですから、他の全てのアレ ルギーも完治してしまうのです。

・・・皮膚炎、鼻炎、結膜炎、気管支喘息それぞれのアレルゲンが同一ということは少ないと思いますか ら、やはり彼の言う自然消滅するIgE抗体とは、特定のアレルゲンに対するものだけではなく、全ての IgE抗体なのでしょう。 しかし、それだとHIV患者と同様に日和見感染を起こしまくった挙句に死んじゃ うんですけど。


> (5) 何故ステロイドホルモン剤や抗アレルギ−剤や抗ヒスタミン剤を用い続けるとアトピ−は治らな いのか?
 症状を一時的に止めるということは、IgE抗体の生産と消費を見かけだけ抑制し同時に他の免疫反応 を一時的に止め、その結果症状が一時的に良くなるだけです。

・・・それで十分だと考えるか否かが、アトピービジネスに引っかかるか否かの違いなのです。
 確かにステロイド外用剤は、免疫反応の暴走要因を排除しません。 暴走そのものをタダ押し留める だけです。 火事の喩えで言えば、火種を残したままで消火活動を続けているようなものです。
 しかし、インスリン依存型の糖尿病患者も、腎障害患者も、疑うことなく慢性疾患の治療を受けていま す。 インスリン注射は(制限された)食事の摂取に合わせて厳格にコントロールし、自分の体に自分で 針を刺さなくてなりません。 透析は長い時間と苦痛を伴います。 そして両者とも、そこまで症状が悪 化して以降の生存率は、決して高くありません。
 私は、アトピー性皮膚炎の患者であると同時に、糖尿病の患者でもあります。
 末期症状として現れる腎機能障害など、糖尿病の悲惨さに比べれば、アトピー性皮膚炎の苦しさなん て屁みたいなものです。
 未だに、穴だらけのホームページや2ちゃんねるの宣伝板に騙されて、慢性疾患が治療で治ると信じ た自分の愚かさを呪います。 糖尿病と同様にアトピー性皮膚炎と一生付き合っていく覚悟さえあれ ば、こんな醜い体にされることも、数日のステロイド絶ちでたちまち酷い痒みに襲われ続ける日々もな かったことでしょう。


> つまり症状を直接的に良くしようとしているのではなくて、外から見えない体内の免疫反応を一時的 に抑制することが一時的には症状を起こさなくしますが、再びIgE抗体の産生と利用が勢いよく始まりア トピーをさらに悪くするわけです。
つまりステロイドホルモン剤、抗アレルギ−剤や抗ヒスタミン剤などを使えば使うほど見かけはIgE 抗体 を減らすことは出来ますが、実際はIgE 抗体生産のシステムを寝かせているだけです。
強力なステロイド内服剤やステロイド注射を用いればIgE抗体をほとんどゼロにすることもできます。
しかし使用を止めると必ず抑制したぶんだけ勢いよくIgE 抗体生産が再開して症状が始より必ず悪化 するわけです。( 正常な人のIgE 抗体は100(IU/ml) 前後までと言われますが、68000(IU/ml) まで上昇し たアトピ−患者がいました。)

・・・強力なステロイド内服剤やステロイド注射が恐ろしいのは、使用を中断した際の再発ではありませ ん。
外用剤として使用する分には起こり得ない全身副作用が容易に起こり得るからです。
 ただし、だからといってステロイド内服剤やステロイド注射を安易に恐れて忌避するのも間違っていま す。 必要であるなら躊躇することなく使わなくてはなりません。 山火事を消火器で消すことはできな いからです。
 使うべきときは使って、使用後に症状が悪化することがないよう慎重に外用剤へ切り替えていく。 そ の匙加減が大切なのです。


> 元来、アトピーは皮膚の細胞の問題ではないのです。 皮膚はただ単に体内に取りこまれた異物 の排泄のルートにすぎないのです。

・・・もう説明は繰り返しませんが、皮膚炎は異物の排泄ルートではありません。


> 従って、アトピーは人体全体の免疫の問題であって、決して皮膚の問題ではないのにもかかわら ず、ステロイドホルモン剤を皮膚に直接塗布して吸収させ体内の免疫反応を一時的に止めることによ って、見掛けの皮膚の症状を良くすると同時に、本来正しい皮膚の細胞をどんどん変性させ、ステロイ ド皮膚症を作り出していくわけです。

・・・皮膚科医が知らないで語っているとしたら大問題ですが、皮膚に塗布するステロイド外用剤が体内 に吸収される量は僅かです。
 もし、「体内の免疫反応を一時的に止め」よう思ったら、高濃度なストロンゲストレベルのステロイド外 用薬を全身にたっぷりと塗り、重層法で処理しても難しいでしょう。


> さらに皮膚の崩壊を防ぎ炎症が皮膚におよばないようにコ−ルタ−ルを皮膚に塗り付ける医者も います。 

・・・コールタールじゃなくて、タール軟膏だったというオチではありませんよね?
 鎮痒薬に「グリパスC」という塗り薬があって、これがタール軟膏なのでひょっとしたらと思ったのです が、幾ら何でもそれはないですよね(笑)。

 コールタールを塗り付けるのは、塗ったステロイド外用剤が衣類に擦り落とされないようにするもので はないでしょうか。
普通は亜鉛華という白色の軟膏を使います。
ステロイド外用剤の上に亜鉛華を塗ったガーゼを巻き、包帯で包むのは、重層法といって皮膚科医な ら常識的な外用剤の塗布方法です。


> いわば皮膚の正常な遺伝子を一時的に異常にして炎症を起こらないようにできるわけですが、そ のために皮膚が薄くなりさらに赤黒くなってきます。 見かけは炎症は抑えられてきれいに見えますが ステロイドホルモンを使いすぎた人はインド美人の様な黒い皮膚になっています。

・・・ステロイド外用剤の局所的副作用に
■皮膚が薄くなる
■皮膚が赤くなる
がありますが、いずれもステロイド外用剤の使用を中断すれば元に戻ります。
 皮膚が赤黒く変色しているのは象皮化といわれる現象で、これはステロイド外用剤の副作用ではあり ません。 皮膚を掻き壊す→皮膚が再生→皮膚を掻き壊す、を繰り返すことによって色素が沈着し、皮 膚細胞が角質化してしまうのです。


> より黒い皮膚はステロイドやコールタールによってもたらされたものであります。 ところがステロイ ドホルモン剤や抗アレルギ−剤を止めると再び自分の皮膚の正常な遺伝子を取り戻すために皮膚が 崩壊していきます。(異常な遺伝子を持った皮膚は癌でない限り分裂して成長することは出来ません。  ただ正常な遺伝子を持った皮膚の細胞だけが正常に分裂・増殖して、その結果ステロイドの影響を受 けて分裂できなくなった細胞が排除されて剥がれていくわけであります。)

・・・皮膚が崩壊するのは何も正常な遺伝子を取り戻すためではありません。
 ステロイド皮膚症は皮膚表面がステロイド依存症状態になっているので、突然ステロイドの使用を中 断すると自己の正常な状態が保てなくなって崩壊するだけのことです。
 後は新陳代謝によって新皮と入れ替わります。
 これがステロイド離脱という現象です。
 ステロイド離脱は基本的にステロイド剤を使用していた箇所を中心に発生します。
 それは皮膚の変態ですので、決して楽に凌げるのもではありませんが、人が耐えることのできないほ ど辛いのもではありません。
 ステロイド離脱自体は3〜6ヶ月で終了してしまいます。

 ただし、ここにアトピー性皮膚炎の原疾患があった場合、症状は非常に辛いものになります。
火種を残したまま消火活動をすることで抑えられていた火災が、消火活動の中断によって一気に再燃 するのと同様の現象が、ステロイド離脱と同時に進行してしまうからです。
 この再燃は、個人差もありますが、酷い場合には正に石油コンビナートの火災事故に似た程に猛烈 な悪化となります。 そしてステロイド剤を使用していた箇所orいない箇所に関係なく、全身の肌に燃え 広がって行きます。

 単純なステロイド離脱と違うのは、今までステロイド外用剤を使用していなかった肌の変化です。 ス テロイド離脱の場合、ステロイド依存になっている部分の方が激しく悪化します。 しかし、放置されたア トピー性皮膚炎の燃え広がりは、あらゆる部位に波及します。 顔や頚部など、皮膚の薄い部分に波 及した場合、驚くほどの速さで重篤化してしまいます。
 私の場合も、ステロイド外用剤を中断するまでは、顔や頚部、胸などに発疹は全くありませんでした。
 それが、ステロイドの使用を中断して数週間で発疹が胸に発生し、後は瞬く間に首、肩、顔へと広が って行きました。 皮膚炎どころか吹き出物一つなかったキレイな顔(ハンサムではありませんでした が)は、醜く腫れ上がり、離脱を断念する直前には瞼を開くことさえ困難なほどでした。

 もちろん、かつてステロイド外用剤を使用していた箇所は、ステロイド離脱とアトピー性皮膚炎の再燃 が同時に起こります。
このダブルパンチは、並みの神経で耐えられるものではありません。
 ステロイド離脱と皮膚炎再燃が同時進行する3〜6ヶ月間は本当に死んだ方がマシだと言われてい ます。
 そして、当たり前のことですが、ステロイド離脱が終わってもアトピー性皮膚炎が消えてなくなるわけで はありません。 3〜6ヶ月も放置されて行き着くところまで行き着いたアトピー性皮膚炎が残るので す。 この時点、あるいはこの時点に辿り着く以前に、極端な重篤化によって生命維持に支障をきた し、救急病院へ運び込まれる患者もいます。


> このようにステロイドをはじめとする抗アレルギ−剤を止めると必ず一時症状が悪化します。 これ をリバウンド現象( 反跳現象、禁断症状、離脱症状、つまり薬を止めたときに出現する症状) と言いま す。

・・・向精神薬や抗鬱薬など神経系統に作用する薬を、常用状態から突然中断するとリバウンドを起こ します。
 これは薬で制限された受容体に対してバランスするように神経伝達物質が増産されている状態か ら、突然受容体の制限が取り除かれた。 あるいは、薬で増産された神経伝達物質に対してバランス するように受容体が制限されている状態から、突然神経伝達物質の増産が中止されたことによってバ ランスが崩れて生じます。

 ステロイドなどの免疫抑制剤を中断したときに症状が悪化するのは、上述の通り、ステロイド離脱とア トピー性皮膚炎の再燃です。
前者(ステロイド離脱)に関していえば確かに離脱症状の一種に違いありません。
しかし、多くの場合は後者(アトピー性皮膚炎の再燃)も含んでいるのです。
ステロイド皮膚症がステロイド外用剤の中止によって治った例を挙げて、アトピー性皮膚炎までも治っ てしまうように謳うのは詐欺以外の何者でもありません。


> 抗アレルギー剤や抗ヒスタミン剤はステロイドの作用の一部を持っており、アレルギーの免疫反応 の一過程の働きを一時的にブロックするだけですから、薬が代謝されてしまうと一時的な反応の阻止 力が無くなり、また再び反応が勢いよく開始されるので多少とも同じようなリバウンド現象が見られるわ けであります。

・・・抗アレルギー剤や抗ヒスタミン剤にステロイドの作用はありません。
 そもそも薬効の作用原理が根本的に違います。



こんてぃにゅう To vol . 07



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