更新の際に構造を変える事があります。 構造を変えるとアドレスが一から再配分されますので
ブックマーク等でお気に入りのページに飛んだ際に、目的と違うページが表示されることがあります。
その場合は画面一番下の [ TOP ] からトップページへ移動して、トップページから
目的のページへ移動してください。 お手数ですがよろしくお願いいたします。


安全性能

4点式シートベルトは純正の3点式シートベルトよりも安全だ

【問】4点式シートベルトを着用して運転していたところ、シートベルト検問で違反と看做されて青切符を 切られた。 純正の3点式シートベルトよりも後付けの4点式シートベルトの方がより安全なのに理不尽 だ。

□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

【答】ま、上の【問】は私の作り話なんですけどね。

 実際問題、4点式のシートベルトを着用して運転しているドライバーに対して、シートベルト着用義務 違反として違反切符を切る警察官は居ないと思います※1
 しかし、4点式シートベルトは3点式シートベルトよりも安全どころか大いに劣っているので、シートベ ルト着用義務違反として違反切符を切られても不思議ではありません。

※1:純正の3点式シートベルトを取り払って、4点以上式シートベルトで公認を取ることは可能ですので
    シートベルト着用義務違反を問うのは無理っぽいように思われるので。


 

 ↑このシートベルトの着用を勧める動画を見て判る通り、衝突事故の際に純正の3点式シートベルト は結構伸びます。

 その理由は、古いクルマであればシートベルトの一部が畳まれて縫い付けられてあり、衝突に因る引 っ張り応力によってその縫い糸が切れてシートベルトが伸びるからです(この構造をヒューズベルトと呼びます が、腰側のベルトが先に伸びて、その伸び代が上体の移動に使われるためサブマリン現象の原因となって、事故の際に下肢 の損傷を大きくしかねません)

 最近のクルマであれば、シートベルトにフォースリミッター(別名ロードリミッター)という構造が組み込 まれていて、こちらも衝突時にシートベルトが伸びます(こちらは巻き取り機構側に仕掛けがありますので、ちゃん と座っていればサブマリン現象を誘発する原因にはなりません)

 なぜ、わざわざシートベルトを伸ばしているのか?というとこのシートベルトが伸びる事に因って胸部 と頸椎の損傷が抑えられるからです。 もちろん、純正の3点式シートベルトであれば衝突事故を起こ しても胸部や頸椎の損傷はない、というワケに行きません。 しかし、それでも後付けの4点以上式シ ートベルトよりは遥かにマシです。

 胸部の損傷だけでいえば、4点以上式シートベルトは体との接触面積が広いので、ヒューズベルトや フォースリミッター(別名ロードリミッター)の無い3点式シートベルトよりも有利かもしれません。

 しかし、純正の3点式シートベルトにはヒューズベルトやフォースリミッター(別名ロードリミッター)が装 備されています。 ヒューズベルトもフォースリミッター(別名ロードリミッター)もない後付けの4点以上 式シートベルトを着用しで衝突事故を起こせば、直ちに両肩がガツンと制止されて、首から上が慣性方 向にスッ飛びます。
 つまり、頸椎に物凄い引っ張り応力が掛かるのです。

 更に言うと、純正の3点式シートベルトの場合は、最終的にシートベルトが伸び切って上体の移動が 止まり、頸椎に強い引っ張り応力が掛かりそうになると、SRSエアバックが頭部を受け止めてくれま す。

 かつて走り屋&ドリフト - 教えて&教えますの重鎮だった くりすたるR 氏曰く、「エアバックにブン殴ら れたと思う程の衝撃」だそうですが、それでもエアバック無しだったら頸椎が受けたであろう強烈な引っ 張り応力を受けずに済ませてくれるのです。

 これが4点以上式シートベルトの場合は、上体が僅かしか移動しないので、頭部は開いたエアバック に届かないか、届いたとしてもクッションとしてのエアバックの機能を期待できません。 ですから、純正 の3点式シートベルトなら大したケガじゃなくて済む事故が、4点以上式シートベルトだったら首から下 が麻痺状態になったり死亡したりする可能性があるのです。

 4点以上式シートベルトというのは、ヘルメットを着用し、そのヘルメットに Head and Neck Support を 繋いで使うことを前提とする安全装備です。 ですから、その前提を無視して公道で使用するのは自殺 行為といって良いでしょう。

 シートベルトをしないよりは、ヘルメット&Head and Neck Supportを使用しない4点以上式シートベル ト着用の方がマシかも知れません。 しかし、ヘルメット&Head and Neck Supportを使用しない4点以 上式シートベルトは純正の3点式シートベルトよりも遥かに安全性能が劣るので、シートベルト検問で引 っ掛かってシートベルト装着義務違反になるのが妥当と言えるでしょう。

 ナンバー付車両に4点以上式シートベルトを装着する時は、純正の3点式シートベルトは残しておき、 公道を走行する時は純正の3点式シートベルトを装着してください。 (4点以上式シートベルトで公認を 取る為には純正の3点式シートベルトを外してしまわなければなりませんが、そんな公認は取るだけ無 駄です。 わざわざ自分から障碍者や死者になろうとするのは止めましょう)

 また、サーキット走行時であっても、Head and Neck Supportを併用しないのであればなまじヘルメット という重量物が加わる分だけ、事故発生時に頸椎損傷リスクがより高くなります。 ヘルメットを被って サーキットを走行する場合であっても、Head and Neck Supportを併用しないのであれば、シートベルト は純正の3点式を装着するべきです。

 車両半壊程度の事故で一生寝たきりや死んでしまうのがお好みなら公道であれサーキットであれ Head and Neck Support無しの4点以上式シートベルト着用で構いませんけれど。



 ★参考URL★

 身近なタカタ「シートベルトの仕組み(作動方法)」
 http://www.takata.com/around/seatbelt01.html


トップへ
戻る
前へ