安全性能

 軽自動車は危険?
すみません。 間違えていました。 訂正した文章を載せましたので最後までご覧ください。

【問・衝突安全性】
 軽自動車を購入しようと考えているのですが、
周囲から「軽自動車は危険だ」と説教されて困惑しています。
 無理してでも中古のボルボなどを買った方が良いのでしょうか?
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【答】 たしかに軽自動車の被破壊強度は高くありません。
 普通車、とくにクロカン四駆などと強く衝突事故するとクシャクシャに潰れてしまう事さえあります。
 しかし、衝突安全性とは「自分だけが助かれば良い」という意味なのでしょうか?
 自分だけが助かれば良いという論でクルマ選びをすると、軽自動車よりも普通乗用車。
 普通乗用車よりもクロカン四駆。
 クロカン四駆よりもトラック。
 トラックよりも装甲車。
 装甲車よりも・・・行き着くところが戦車になってしまいます。

 視点を変えましょう。
 もし貴方が歩行者で、歩行中に轢かれるなら戦車に轢かれたいですか?
 軽自動車でも勘弁、できれば自転車あたりに留めて欲しいですよね。
 つまり、衝突安全性の低さは、他人を傷付ける力の弱さでもある訳です。

 私は、「だから軽自動車にしろ」とは申しません。
 やはり軽自動車のヤワさには問題があると思います。
 しかし、それでも1〜2名乗車に限定するなら、軽自動車の被追突安全性は決して侮れません。
 私の高校時代からのポン友は、母を助手席に乗せて軽自動車を運転中、信号で停車している時に、 トラックに追突されました。
 軽自動車は空を飛んで前方のクラウンに玉突き衝突したそうです。
 トラックに突っ込まれた所為で前席の背もたれより後方の部位は消滅し、クラウンに突っ込んだ所為 でエンジンルームが消滅したそうです。
 それでも、前席の背もたれより後方の部位と、エンジンルームがクラッシャブルエリアの役割を果たし てくれた御陰で、彼と彼の母は打撲だけで済みました。
 彼の乗っていたクルマが軽自動車で無かったら、彼と彼の母の怪我はもっと軽傷だったでしょうか?
 一概には言えませんが、クラッシャブルエリアの強度が高い分、搭乗者に加わる衝撃加速度が大きく なりますので、もっと大きな怪我を負っていた可能性が少なくないでしょう。
 私は1〜2名乗車に使用を限定できるなら軽自動車の被追突安全性は大した物だと考えています。
 ただし、正面衝突や、側面衝突の安全性は余り高くありませんが・・・

 本音を言わせて頂けるなら、問いに対する答えの本旨からは逸脱しますが、自動車メーカーが考え 方を根本から改めるべきなのです。
 つまり、自分だけが安全なのではなく、他のクルマに対しても安全であるクルマ作り。
 小型車のクラッシャブル部分は高剛性に。
 大型車のクラッシャブル部分は低強度にすることで、事故時の双方の生存率を上げ、尚且つ歩行者 に対する加虐性も考慮する。
 それがクルマに求められる「社会性」だと思います。
 (メルセデスはこの思想に基づいたクルマ作りをしています。  その為、Sクラスの大型車両のバリ ア衝突安全性は余り高くありません)。

 現状の国産車のクルマ作りから考察すれば、ある程度選択肢は限られるでしょう。
 古い設計は「クラッシャブル」という発想が無いので避けたいです。
 新しい設計でも、1BOX&2BOXはクラッシャブルエリアの設定がし辛いので、トランクとエンジンル ームのあるセダンの方が有利です。
 となると・・・比較的新しいセダンを中古で安く購入する・・・ですかね。
 他者を傷付け難いという点で、軽自動車も捨てがたいのですが。

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 ■ 2012.11.16 ■

 上の文章は、余り考えもせずに駄文を綴ってしまった物ですが、良く考えたら完全に間違いです。

 軽自動車メーカーのwebサイトで寸法の書かれた側面図を見れば分かりますが、歩行者が軽自動車 に撥ねられた場合、平均的な大人であれば頭部がフロントガラスに叩き付けられてしまう格好になりま す。 そしてフロントガラスに叩き付けられた頭部は、フロントガラスを突き破って車内へ侵入しない限 り、重力に引かれて落下し、路面(≒アスファルト)へ再度叩き付けられます。
 これが普通車のセダンであれば、頭部はまずボンネットに叩き付けられます。
そして、そこで止まって終了か、或いはボンネットから滑り落ちて路面に叩き付けられることになりま す。 しかし、その場合でもボンネットの高さは人が立っている時の頭部の高さに比べれば半分位しか ないので、軽自動車に撥ねられてから路面へ落ちるよりも衝撃は小さくなります。
 少なくとも(バットで叩いても容易に割れないような頑丈な)ガラスに叩き付けられるよりも遥かにマシ と言えるでしょう。 また最新の普通車であれば、ボンネットに衝撃緩和性能が与えられていますから、 更に軽傷で済む可能性が高くなります。

 というわけで、(これは1BOXやコンパクトカー,小型トラックにも当て嵌まりますが)平均的な身長の 歩行者に対する攻撃性に関しては、軽自動車は決して小さくありません。
 あまり頑丈とは言えない軽自動車に衝突してそのヤワさ故の衝撃吸収の恩恵に与れるのは身長が1 メートル未満の子供か、あるいは車椅子に乗っている人だけということになります。

 そう考えると、少なくとも交通事故に於ける軽自動車のアドバンテージというモノは皆無と言って良く、 経済性と狭い道路での有用性を除いて、軽自動車を選択するのは余り賢いとは言えないようです。

 マニュアルミッションの軽自動車って街乗りでもレッドゾーンまでブン回せるから個人的に好きなんで すけどね。 だからこの結論はちょっと残念。


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