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ドライヴィング理論
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【問】荷重移動と減衰力のあいだには車両のピッチング(ノーズダイブ・テールリフト)が関係しています。
(単なる傾きととらえてはいけません)
重心位置よりもピッチング回転中心が下にあるため、ピッチングにより荷重移動が起こるのです。
当然ながら、サスペンションが硬くピッチングが小さい場合には荷重移動も小さくなります。
サスペンションが完全な剛体である場合は、ロールもピッチングも起こりませんが、接地面よりも車両
の重心のほうが上にあるので荷重移動が起こります。
サスペンションがなくても、ブレーキをかけると後輪荷重が減り前輪荷重が増えるのです。
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【答】どこのサイトを参考にしたのかは知りませんが、単純に幾何学的な作用としての荷重移動にとっ
て、ピッチング回転中心は関係がありません(もちろん、ロール軸も関係がない)。
この理解に難しい理屈は必要ありません。
「同じ車両でサスペンションスプリングをドンドン硬くしていったらどうなるのか?」を考えれば済む話で
す。
たとえバネレートが1ton/mmであっても、それは「完全な剛体」ではありません。
したがって、バネレートが1ton/mmでも百ton/mmでもピッチングにより荷重移動が起こり、完全剛体
になった瞬間にピッチング以外の理由による荷重移動へシフトすることになります。
オカシイでしょ、ソレは。
もしかしたら、こう言いたいのかも知れません。
「荷重移動は、接地面よりも車両の重心のほうが上にあるので起こり、ピッチングやローリングすれ
ば、それが更に増える」んだと。
まぁ、再三述べて来た通り、ピッチングやローリングによって重心位置が移動すれば、質量が偏るの
でタイヤに掛かる質量配分が若干変化します。
また、重心の移動によって重心が高くなれば荷重移動量が増えます(ただし、重心が低くなれば荷重
移動量は減ります)。
しかし、これらは重心の移動によって生じる現象であって、角運動であるピッチングやローリングの効
果ではありません。
ただし、ピッチングやローリングの過渡状態(変動中)に於いて、その過重移動量は、変動量に比例
します。 また、ピッチングやローリングに伴うサスペンションの動きがオーバーシュートしてしまった
場合(たとえば、本来ならサスペンションスプリングが5センチ縮む過重移動量なのに、勢い余って6センチ縮んでしまった場
合など)は、オーバーシュートした瞬間だけ過重移動量が単純計算値を超えます。
それに、「角運動であるピッチングやローリングの効果で荷重移動量が増える」と仮定すると、現実と
の間に齟齬が生じます。
別ページで説明した通り、雨の日のセッティングは、適切なサスペンションストローク量を確保するた
め(および路面追従性向上のため)にバネレートを下げます。
そうすると当然のことながら、硬いバネレートの時よりも、角運動であるピッチング量やローリング量
が増えます。
もし、ピッチングやローリングの効果で荷重移動量が増えるなら、雨の日のセッティングは進入のブ
レーキングで(硬いバネレートの時よりも)大きな荷重移動を起こすことになります。
フロントタイヤの荷重が「より大」&リアタイヤの荷重が「より小」になってしまったら、旋回制動で容易
にスピンモードへ入るようになってしまいます。
ということは、「角運動であるピッチングやローリングの効果で荷重移動量が増える」なら、雨の日の
セッティングは、「バネレートを上げて荷重移動量を抑え、進入時の旋回制動でのオーバーステア傾向
化を防ぐ」が正解になります。
オカシイでしょ、ソレは。
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